メタに及ぶ想像力を

作品を取り囲む状況を改善するには、その内部のコミュニティも正常化されないとダメだよね、という話。


□自分が好きなものの欠点を認めよう。 - Something Orange

「タブーとされている」とは思わないけれど、自分の好きなものの欠点を指摘されると怒り出すひとは実在する。ていうか、いっぱいいる。「欠点を指摘すること」は必ずしも「存在を否定すること」ではないのだが、その差異を理解できないひとたちである。
それはまあ、見当はずれの批判をされたら腹も立つだろうが、どう考えてもこれは認めざるをえないだろ、という批判でも怒るひとは怒る。

僕は村上春樹が好きだけど、どうみても非モテ精神の春樹が描くハードボイルドのモテっぷりをバカにしたりする。好きなものを自虐することによって新しい楽しみ方が生まれたりする。そういう楽しみ方もあるのだけど、内側の理論に縛られてた盲目的な信者には文句を言われるワケで。
僕は村上春樹を否定しているわけじゃないが、この記事の通り、そこを理解してもらえなかったりする。


何かを議論するにはメタな立場に立つ必要があるだろうが、内部の凝り固まった理論体系を外部に押し付けることは愚かなことだ。それは宗教でも、同人でも然り。あまりにメタな立場に立つと何も語れなくなってしまうが、そこらへんはその都度調整する必要があるのだろう。

自分と、自分が好きなものが外部からどう思われているか、その想像力が足りないと、内輪で狂信的で批判を受け入れる余裕がないと、外部の批判を招いてさらに排他的になっていく。そして、外へ「~は好きだけど~信者が嫌い」メソッドが発動させてしまいアンチがうまれる原因の一つになる。これって、2ch見慣れた人にはいつもの光景じゃないだろか。

■想像力について

そういえば一昨日、増田でこんな記事書いた


□想像力が欠如した幼稚な人間が、インターネットを糞にする

お前はなんら特別な存在でもない。大多数の中の一部であり、一期一会で、視界を通過する文字列だ。
だけど、それらを自覚出来ず、自分が「特別な存在」だと思っているバカが、いかに多いことか。
(中略)
そういうヤツは、自分を、そういう特別な行為を許されるような、人目を引くに足る価値ある存在だと思っていたり、あるいは自分の行為がどれだけ場違いかと言うことに気づいていない。
「全体の中の自分」という想像力が足りてない。つまりは空気が読めない!だからその空気の読めなさから考えるに、そのほとんどは全く価値がない糞みたいなユーザーだ。

何が言いたいかっていうと、持論を振りかざし他者を批判する人は、議論に参加する前に自分を取り巻く状況について考えてくださいってこと。それと、自分が内側の理論に囚われているんじゃないかと、常に想像してほしい。あなたの持論は「かけがえのない真実」ではなく、「あなたが真実だと思っているにすぎない一つ」でしかないということを。
僕も気をつけているつもり。人間だから怒ったりはするけど、可能な限りね。

■はいはい元増田乙

語調が荒いのはテーマに合わせてそういうキャラを演じているだけで、釣り乙っちゃ釣り乙。
というか、この記事は増田でないと書けない内容で、それに適した文体を選んでいるのだけど、カミングアウトしたら何の意味もないよね!(というか自分でブクマしているけど)


僕は増田でこんな感じ、という報告も兼ねて。実は結構書いてる。