ゼノブレイド、プレイ後感想 ネタバレ抜き

この2週間ぐらいはゼノブレイドとワールドカップに費やされた。単位やばい。プレー時間120時間ぐらい。(表示上は99:59なので実際は不明)

Xenoblade ゼノブレイド(特典なし) - Wii

Xenoblade ゼノブレイド(特典なし) - Wii

総評

オブリビオンのような広大なマップにJRPGのシナリオを乗っけた感じ。
とにかく広い!そしてハンパなく作りこんである。マップを走りまわるのがここまで楽しいゲームは、時のオカリナ以来。
エスト、敵ドロップ素材、ランダム配置のコレクションアイテム、ロケーションの発見、細かいフィードバックで報酬系を活発に刺激する。
とにかく、なにをしても無駄がないようにできている。それがプレーヤーのモチベーションを維持させるのだろう。まんまとやらされた感じ。120時間も!


ただ問題もたくさんあって、、マップが広すぎるくせにクエストの受注がどこでできるのかわかりにくかったり、NPCの行動時間帯が不明瞭だったりした。
エストがどこで解決できるのかわからないのは、放置した後に前のマップをうろついて、気づいたら解決してたり報酬系を刺激するのに役だっているのだけど、その都度解決しようとする人にはストレス。


こういう小さな問題は、それ以外の完成度が高いから出てくる不満であって、全体としてはやっぱすげーなと思うわけです。

戦闘

少し不満がある。

  • 攻撃の命中率がLv依存過ぎてvs高Lvモンスター時の戦略が固定される 夜間命中UP装備とか毒殺とか
  • 新しいロケーションの発見(=シナリオ進行)で経験値が入るので、自分でLv調整ができない
  • エストをやりすぎると経験値がはいりすぎて、メインシナリオがヌルゲー化する


とくにLv依存な点は、自分より強い敵を倒す楽しみを奪っていて非常に残念だった。10以上差がある敵は倒せないことになっている。
序盤からLv80代のノンアクティブな敵がうろついているが、Lv10代では逃げ惑うしかないのはいいとして、癖があるモンスターはLv50ぐらいで戦略次第で勝てるようにして欲しかった。


で、終盤になって気づくのだけど、自分たちが取れる戦略も、実は案外狭い。キャラクター特性を全面に押し出しすぎてキャラクターごとの役割が狭すぎる。
大きく分けてアタッカー、ディフェンダー、サポートの三つなのだけど、キャラクター選択そのものが戦略の選択で、戦闘に入ってからはルーチン化する。
シチュエーションも対多,対格上,対格下ぐらいの認識で行動してれば問題ない。もうちょっと脳汁出るような演出が欲しかった。
未来視というシステムがあるので仕方ないのだけど、予想外のシチュエーションにおける対処の興奮が足りない。対処法もルーチン化してしまっている。


と批判的なようだけど、ルーチン化する、というのは120時間のプレーにおけるノウハウの蓄積の結果なので、そこに至らせるゲーム全体の設計がすごいのかも。やりこみすぎて現状以外の視点を見失ってるので保留。

シナリオ

ゼノギアスの高橋氏にしては普通だったけど、一部キャラが救われてないという批判があるものの上々だった。とくに前半の惹きつけるような展開は見事。
なかだるみもなく、後半のインフレ展開も、JRPGのお約束のようなカタルシスがあり素晴らしい。ただ王道といえば王道すぎる。
自身の選択に絶対の価値を置くという点でサルトルっぽい感じ。よくある感じ。

異種族感の対立があまりにもアッサリ処理されていて、松野ゲー(タクティクスオウガなど)に馴れていると違和感がある。
戦時下なので細かいわだかまりを捨てていた、といえばそうなのだが、それにしても....

BGM

一部マップの曲が不出来。というか前半にいい曲を詰め込みすぎて、後半やや尻すぼみ。
とにかく走り回る時間が多いゲームなので、滞在時間が多いマップの曲はどうにかしてほしかった。アカモートとか。
戦闘BGMはクオリティ高いのだけど、終盤は飽きてしまった。もっとバリエーションがほしい。欲を言えばマップごとの戦闘曲を用意するぐらいしてほしかった。
というのも全体のクオリティが高いから言えることなので、全体としての評価は高い。すごく。



とにかく、これだけ楽しめたRPGは久しぶりなので、Wii持ってて時間ある人は買うべき。