音楽好きに捧げるボカロ曲10選

僕はオリジナル曲を聞くのが好きで昔からmuzieなどで曲を漁っていたりしていたのだが、ボーカロイド発表前、すでに発表の場のデファクトスタンダードであったニコニコ動画においてオリジナル曲という分野の存在感が非常に薄かったと記憶している。たぶん、その存在感は「ない」に等しかった。
作曲者たち(そのうちいくらかはMIDI冬の時代を経験しているであろう)はボーカロイドの偶像性に目を付けた。「歌わせてみた」から「アレンジ」へ。そして彼らは彼らの想いを偶像に仮託し、CGMの荒波の中へオリジナル曲を放っていった。

ボーカロイドはその性質上、キャラクター性だけが一人歩きする傾向がある。曲のクオリティとは別の部分が評価されていることも多い。それはそれで別の文化を生むので一概に否定することはできないが、音楽的な意味では中身が薄い曲が氾濫することになった。
その現象と同時に、嫌ボーカロイドも出現した。一部の人に、ボーカロイドであるだけで見向きもされなくなった。これは他のジャンルでも言えることだろう。(僕も正直アイマスが好きではないし)

一ユーザーの僕個人としては個々の演出含む全体のクオリティが高ければ全然文句はないのだが、その陰に埋もれていった名曲がいくつあったことやら。それが残念。



・・・前置きが長くなった。紹介をはじめよう



まぁ、ここまでの部分は読みとばされても全然かまわないし、このタイトルに釣られた人はまず読まないよね!




初音ミクの消失(LongVersion)

これぞボカロ。人間にはできないことを平然とやってのける。それと、リフが最高にかっこいい!有名曲。


*メコノプシス・ベトキニフォリア

幻想的。緩急の使い方が非常に上手い。
ボーカロイドという楽器の特性を押し出している。


*しろいそら

チップチューン。肩の力を抜いて聴ける。背景とドット絵あわせてファミコン世代の雰囲気が全面に押し出されているが、それに機械音声がとけ込んでいる様が見事。



*Silence

テクノなリフにハイトーンのコーラス。精神がハイになる。ループしても全然飽きがこない。


*息吹

不思議なインストゥルメンタル。怪しく叫ぶボーカロイド、伸び伸びとしたバイオリン。あくまでそれぞれが楽器として自己主張している。


曽根崎心中

メロスピ近松門左衛門の詞にのせて。


機械仕掛けの詩

民族調。この曲に関しては是非「歌ってみた」の方も聴いてもらいたい


*宇宙インフラストラクチュア

ピアノとストリングスの使い方が絶妙。ベタだが落ち着く。




ここで紹介した曲はすでに評価を得ているものが多く、また僕のボカロの巡回頻度はそこまで高いわけでもないので、再生一万届かないような曲を探り当てるのは難しい。毎週ボカラン見てる人には常識的な曲ばかりだろう。
ただ、この方面にアンテナをのばしていない人には見落とされたであろう良曲を集めたつもり。

判断基準はあくまで僕なので、突っ込みどころはたくさんあるだろうが・・・曲を見つける手助けになれば幸い。